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ZONE OF MARKETING AUTOMATION

スプリームシステムコンサルティングが運営するMA専門BLOG

動線分析プラットフォーム - Mopar(モプター)開発の歩み

Moptar開発の歩み

  1. 開発初期(RFID/無線LAN/UWB/カメラのサポートと撤退)

  2. 距離が得られるレーザーセンサーでの開発と店舗での導入

  3. ジェスチャー判定と不審者検知、防犯用途などの特定行動検知

  4. さらなるコストとの闘い

開発初期(RFID/無線LAN/UWB/カメラのサポートと撤退)

① リアル店舗の顧客や店員の物理的な位置を測定・追跡し、これらのデータを元に店舗・通路・売場・商品棚のレイアウト改善、POPの効果検証・改善を行うという考え方(動線分析)は元々、米国から伝わったと言われており、スーパーなどでは人手により細々と行われてきました。

② 2000年頃からRFID、無線LAN、UWBによる動線取得なども注目され、弊社もデバイスとしてサポートしましたが、その位置測位精度の低さと、店舗などの来店顧客にデバイス(タグ)を保持してもらうことのコスト高から、位置計測デバイスの変更を余儀なくされました。

③ さらに挑んだのは、カメラ画像を解析した動線追跡です。位置測定の精度が高いこと、来店顧客がタグを保持しなくても良いことは大きなメリットだったのですが、結局、カメラでは動体までの距離が得られず、そのため複数人のすれ違い等で人間の区別ができずにロストするという不具合を解消できず、デバイスの変更を余儀なくされました。

距離が得られるレーザーセンサーでの開発と店舗での導入

① メーカーによる販促費の支援を考慮し、高精度な位置計測をメーカーが求めやすいという判断から高精度な動線分析を進めてきたこともあり、位置計測精度が高いレーザーセンサーによる開発へと開発の方向を変更しました。さらに、来店顧客がタグを保持しなくても良いこと、個人情報保護法に抵触する可能性のあるカメラ画像を利用しないということもメリットでした。物体までの距離が測れるため、複数人間の中で取り違えが少なくできるということが最大のメリットでした。

② 動線を取るためには店舗全体にセンサーを設置しなければならないこと、そのため高価格なセンサーではコスト高になること、などの壁がありましたが、店舗に導入し、約4年にわたる改良を実施し、その結果、高精度な動線を長時間追跡できるようになりました。店舗側の評価は今まで取れなかったデータを取れるようになり売り上げ拡大や不審者検知でも成果を上げたと評価され、14店舗への導入へとつながりました。

③ この4年間ほどの期間のうちに、導入コストを下げるための導入プロセスの標準化が進み、さらに導入後のセンサーの傾き等の調整(キャリブレーション)もソフトウェアで自動化され、導入コストだけでなくメンテナンス負荷も大幅に低下させるようになりました。さらに、2Dセンサー以外に3Dセンサーが出てきたことで動線精度はさらに向上し、低コスト化を進めました。

ジェスチャー判定と不審者検知、防犯用途などの特定行動検知

① 2Dセンサーを利用した動作判定機能の開発をVer.2.1でリリースいたしました。商品棚で商品を手に取る動作、戻す動作を判定します。

② 現在は、3Dセンサーを利用したジェスチャー判定機能の開発をVer.2.2でリリースすべく開発を行っています。センサーから近くの人間の動作を判定する開発は比較的容易なのですが、店舗全体で人間の動作を判定する(センサーから遠くの人間の動作を判定する)機能の開発は難易度が高く、そのためには、動線・動作・場所、時刻、時間など多くの情報を利用する必要があります。Ver.2.2では動作を判定するためのソフトウェア基本部品を開発し、実際のプロジェクトでは店舗のニーズに合わせて以下の動作判定機能をカスタマイズできるようにします。

  • 個人(座る、横になる、寝る、倒れる、起き上がる、など)
  • 集団(団欒、立話、集会、逃亡、追跡、暴行、暴動、など)

③ 動線によるマーケティング分析だけでなく、従業員の作業内容をチェックする、介護施設での従業員の行動・動作判定と通知などの用途が広がっており、Ver.2.2以降でも動作を判定するためのソフトウェア基本部品の開発を継続していきます。

さらなるコストとの闘い

① 広い店舗では店舗全体にレーザーセンサーを設置せざるを得ないため、コストを低下させたといっても高コストとなってしまいます。そのため、店舗全体をビーコンでカバーし、高精度に動線計測をしたい店舗の一区画だけビーコンの大まかな動線とつなぎ合わせ、店舗全体の動線を取得できるようにします。

② さらに、Ver.2.2では、店舗の一区画だけ(複数箇所可)センサーを設置し、それぞれの区画でカメラで取得した人間(洋服等を含む)の特徴量等を利用してそれぞれの区画の動線をつなぎ合わせ、店舗全体の動線を取得できるようにするカメラ連携オプションをリリースする予定です。

③ これらのビーコン連携、カメラ連携により、店舗全体でなく、高精度に動線計測をしたい店舗の一区画だけ動線計測することが可能となり、センサーのコストを大幅に下げることが可能となります。